EXECUTIVE BLOG
2024.8.18
高光産業株式会社 妹尾八郎です
昨日からの続きです。
昨日までは 文明開化のおかげというか
その事で 文学も大きく変わったと言う話でした
特に 言文一致体と言う新しい取組をした 二葉亭四迷は、
その後の文学界を大きく変えた功労者と言えるのではと思います。
彼はロシア文学を翻訳する事で 言文一致の手法を得る事になるのですが
ここで 興味が湧くのは 何と言う小説を翻訳して その内容は一体どんな
内容なのか??です。
ロシアの文豪と言えば トルストイだと思いますが
四迷は トルストイではなく ツルゲーネフの作品を翻訳したのです。
ここにも意味があるのかもしれませんが、、
では ツルゲーネフの何を翻訳したのですが、、
二葉亭四迷が1881年に翻訳したことで有名な作品が
ツルゲーネフの『あいびき』です。
この作品はツルゲーネフの『猟人日記』に収められていた作品です。
この『猟人日記』はツルゲーネフが1847年から書き続けてきた短編をまとめて出来上がった作品なのですが
短編と言う事で 翻訳しやすかったのかと私は勝手に考えています。
まず短い作品なら 翻訳しやすいと考えるのでは思うからです。
この『あいびき』が二葉亭四迷によって日本に紹介され、
その後の日本文学界に大きな影響を与える事になり、
ドストエフスキーやトルストイよりも、ツルゲーネフがまずロシア第一の作家として日本では流行したのだと思います。
で、この作品のあらすじはと言いますと、、
この作品は猟人たる主人公が林の中にいるところから始まります。
簡単に言いますと
「猟人が見る白樺林の美しい情景が描かれた後、彼はふと一人の女性を発見します。
どうやら彼女は誰かを待っているようです。猟人は気付かれぬようそっと彼女を眺めます。
やがてひとりの男がやってきました。どうやら彼女の恋人のようです。
しかし男はふてぶてしい態度で彼女を邪険に扱います。
それでも彼女は健気にその愛を彼に捧げるのでした。」
と言う様な内容です、、
このなんとも切ない「あいびき」をツルゲーネフは美しい情景描写と共に描いたのした。
ロシアの時代背景を見れば分かりますが
当時 農奴と言う 階級制度があり 高級貴族が支配していました
同じ様に日本も 武士階級が一番上にありましたね
御代官様に虐げられた話は耳にした事があるかと思いますが
二葉亭四迷もその事とロシヤの階級制度が重なって見えたのではと、
それで 興味をもって 翻訳に没頭したのではと思います、
まずは 興味を持つことが 人を動かす原動力になり
それが 改革へと繋がるのだと思います。
江戸時代が その後文明開化という新しい時代を迎えるのですが
そこには 西洋に興味を持った人たちの原動力があったのだと思います
明日は
文学から離れて
色々な価値が変わった 明治維新、文明開化の話に
続く、、、。