
EXECUTIVE BLOG
2025.5.11
高光産業株式会社
妹尾八郎です。
昨日まではコンクラーベの話しでした
日本はカトリックの国民ではなりませんが、 何故か皆この事に関心は持っていますね、、。
今日は コンクラーベが行われる場所の話に進みます。
バチカン市国にある「システィーナ礼拝堂」は、
カトリック教会の中心地であるサン・ピエトロ大聖堂のすぐ近くに位置して、
ローマ教皇の公式な礼拝堂なのです。
世界的に有名なのは、
天井や祭壇に描かれたルネサンスの大画家ミケランジェロの壮大なフレスコ画です。
「アダムの創造」や「最後の審判」など、芸術の教科書で一度は見たことがある方も多いかと思います。
システィーナ礼拝堂の建設は15世紀後半、教皇シクストゥス4世によって始まりました。名前の「システィーナ」は彼の名前に由来しているのですよ。
礼拝堂は、ただの装飾的な空間ではありません。
教皇の儀式や重大な宗教行事が行われる非常に神聖な場所として、
長くバチカンの歴史を見守ってきました場所なのです。
その中でも特に重要なのが、「コンクラーベ」なんです。
コンクラーベとは、カトリック教会の最高指導者であるローマ教皇を選出する選挙のことですね。
教皇が亡くなったり辞任した場合、全世界の枢機卿たちがバチカンに集まり、
新しい教皇を選ぶために話し合いと投票を重ねます。
このコンクラーベが行われるのが、他でもないシスティーナ礼拝堂なのです。
では、なぜシスティーナ礼拝堂がその舞台に選ばれているのでしょうか?
ひとつは、その「神聖性と伝統」にあります。
礼拝堂は長い歴史を持ち、神の前で決断を下すのにふさわしい厳粛な空間なのです。
特に、ミケランジェロが描いた「最後の審判」は、
祭壇正面に大きく広がっており、枢機卿たちはその絵に向き合いながら投票を行うのです。
この絵には、善悪が裁かれる終末の場面が描かれています。
「自分の選択が人類の運命を左右するかもしれない」という重みを、
自然と意識させる仕掛けだと言うわけなんだと思われますね、、、。
また、システィーナ礼拝堂は「完全に閉ざされた空間」であることも重要なポイントです。コンクラーベは、外部からの影響や干渉を完全に排除する必要があります。
選挙中は、枢機卿たちは携帯電話はもちろん、外部との一切の連絡を断たれ、
食事も内部で済ませます。
まさに「鍵のかかった(con-clave)」状態なのです。
語源もこの「con(共に)+clavis(鍵)」にあります。
つまり「鍵をかけて共に籠もる」という意味だと言う事なのです。
この条件にぴったり合うのが、
頑丈な石造りで外部と遮断されたシスティーナ礼拝堂だったのです。
実際、選挙の期間中は礼拝堂が厳重に封鎖され、秘密を守るための特別な措置が講じられます。
さらには、投票のたびに炉で紙を燃やし、
「白い煙(教皇決定)」や「黒い煙(決まらず)」をシスティーナ礼拝堂の煙突から出して知らせるという伝統も、この場所ならではのものです。
煙を見ることで、
世界中の人々が「新しい教皇が選ばれたかどうか」を瞬時に知ることができます。
こうした神聖さ・封鎖性・象徴性を兼ね備えた空間は、バチカン内でもシスティーナ礼拝堂しかありません。
そのため、16世紀以降、コンクラーベの会場として正式に使われるようになり、
今日に至るまで変わっていないのだそうです。
現代の目から見れば、
「なぜ教皇選挙を美術館のような場所で?」「もっと便利な会議室があるのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、カトリック教会にとっては、美術も建築も祈りの一部だと言う事なんでしょう。
特にシスティーナ礼拝堂は、芸術と信仰、歴史と決断が交差する「聖なる劇場」なのです。
そしてこの空間で、慎重な議論と祈りを重ねた上で、
全世界13億人のカトリック信者の“父”となる人物が選ばれていきます。
その瞬間、煙突から立ち上る白い煙──
それは、
システィーナ礼拝堂が今も「神の意志を示す場所」であり続けているという証なのです。
所で新教皇の名前は???
に
明日は続く、、、、、。