
EXECUTIVE BLOG
2025.5.12
高光産業株式会社
妹尾八郎です。
昨日までは コンクラーベが開催される場所はシスティーナ礼拝堂だと
言う話でした。
で 今回ここで新教皇が決定して 新教皇の名前がレオ14世となった事は
ニュースでご存知かと思います。
今日は この新教皇の名前についての話に進みます、、、。
2025年、コンクラーベの結果、新しいローマ教皇として選出された人物は
「レオ14世」と名乗ることを宣言しましたね。
カトリック教会の伝統において、
教皇名は選ばれた本人が自ら即座に決めることになっており、今回もその慣例に従って、
新教皇が自分の信仰や思想を込めて「レオ14世」と名乗ったのです。
教皇選出後まず最初に
「教皇としてどの名前を選ばれますか?」という問いが枢機卿団から投げかけられ、
それに対して新教皇は静かに、しかし力強く「レオ14世」と名乗ることを宣言しました。その瞬間から、全世界のカトリック教徒は「レオ14世」という名のもとに新しい教皇を迎えたことになります。
この名前にはただの順番以上の深い意味が込められており、
選んだ教皇自身の信仰と方向性を象徴するものなのです。
教皇名「レオ」は、カトリック教会の歴史上、今回で14人目となる伝統ある名前であり、特に重要視されてきた過去の2人の教皇──レオ1世とレオ13世──の存在が強く影響していると考えられます。
レオ1世は5世紀に在位し、「大教皇レオ」の名で知られる伝説的な教皇で、
フン族の王アッティラを説得してローマの侵攻を防いだことで有名です。
また、教義の整備にも貢献し、教会の基本構造を築いた存在です。
一方でレオ13世は19世紀後半の教皇であり、近代社会において教会の立場を示すため、労働問題や貧困への対応を論じた回勅『レールム・ノヴァールム』を発表しました。
この文書はカトリックの社会教説の原点とされており、
現代にまで影響を与える教義的基盤となっています。
今回の「レオ14世」という選択には、これらの偉大な先人たちの精神を受け継ぎ、
現代社会に向き合う強い意志と決意が込められていると見ることができます。
教皇名は常に、選ばれた教皇が何を大切にし、どのような方向に教会を導こうとしているのかを示す象徴的なものです。
例えば、フランシスコ教皇はアッシジの聖フランチェスコにちなんでその名を選び、
貧しい人々への支援、環境保護、平和の実現を重視する姿勢を打ち出してきました。
また、ヨハネ・パウロ2世という名前は、
前任のヨハネ23世とパウロ6世への敬意を表すものであり、
その2人の教皇の路線を受け継ぐ意志の表明でもありました。
つまり、教皇名は単なる通し番号ではなく、
歴史、信仰、理念が織り込まれたメッセージであり、世界中の人々に向けた宣言なのです。
今回「レオ14世」という名が選ばれた背景には、
世界が直面している戦争、格差、環境問題といった課題に対し、歴史に学びながら、
教会としてどのように関わっていくかという明確な姿勢を示す意図があると考えられます。
レオ1世のように対話によって危機を乗り越え、レオ13世のように社会の不正と貧困に目を向ける、そうした姿勢を新教皇レオ14世もまた志していることでしょう。
私たちはこの名前を通じて、新しい教皇がどのような信仰の旗印を掲げて歩み始めようとしているのかを感じ取ることができます。
名前には力があり、意思が込められています。
教皇の名乗りはただの儀礼ではなく、それ自体が教会の未来に向けた宣言であり、
世界中の信者だけでなく、宗教を越えて多くの人々に影響を与えるものなのです。
レオ14世という名には、歴史の重みとともに、
これからの世界における教会の責任と役割への明確な自覚が込められていると思います。
明日は 教皇が決まるあの部屋にあるアノ絵についての話に
続く、、、。