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2025.6.1
高光産業株式会社
妹尾八郎です。
昨日までは 般若心経の話しでした。
お葬式の時に耳にした事がありますね、、。
葬式になると 何故か日本人の多くは家の宗教は仏教だと考える方が多いですが、
その 仏教の中に 多くの宗派があるのは なんとなく知っていても 詳細まで
ご存知の方は少ないかと思います、、、。
今日はその宗派についての話に進みます、、、。
仏教に多くの宗派がある理由は、時代や地域、文化、人々の信仰心のあり方に応じて、
釈迦の教えがさまざまに解釈され、展開されてきた結果です。
釈迦一人から始まった仏教ですが、その教えをどのように理解し、実践するかは
弟子や後の僧侶たちによって多様に受け取られ、
それがやがて宗派という形になっていきました。
もともと釈迦の教えは口伝によって伝えられていました。
そのため、弟子たちは聞いた教えを自分の理解で受け取り、細かな部分で違いが生まれていきました。
さらに釈迦が亡くなった後、教団の中で「本当の教えとは何か」をめぐって議論が起こり、保守的な立場をとる「上座部」と、
より柔軟で多くの人々を救おうとする「大衆部」とに分かれていきました。
この分裂は紀元前4〜3世紀頃に始まり、以後の仏教の多様化の出発点ともなりました。
仏教がインドから東西南北に広がっていく過程でも、それぞれの地域の文化や既存の宗教、思想と交わりながら新しいスタイルに適応していきました。
たとえば中国では儒教や道教の影響を受けて漢訳仏教が発展し、
日本では神道との共存を図りつつ、庶民にもわかりやすく実践しやすい形で仏教が広まっていきました。
時代が下るにつれ、社会構造の変化や民衆の信仰心の変化に応じて、新しい宗派も次々に生まれていきます。
仏教の大きな分け方として、「上座部仏教」と「大乗仏教」があります。
上座部仏教はスリランカ、タイ、ミャンマー、カンボジアなど南方アジアを中心に伝えられ、釈迦の原始教団の教えを守る保守的な傾向があります。
経典はパーリ語で書かれた「ティピタカ」が基本で、
個人が修行によって「阿羅漢」となることを目指します。
出家者を中心とし、厳しい戒律を守りながら質素な生活を送ることが理想とされます。
一方、大乗仏教は中国、朝鮮、日本、チベット、ベトナムなど北方アジアを中心に広がり、「すべての人を救う」という菩薩の精神を重視します。
自分だけでなく他人をも救うという「利他」の精神が大切にされ、
信仰の対象も阿弥陀仏や観音菩薩など多彩で、経典の種類も豊富です。
宗派や修行方法も多岐にわたります。
日本に伝わった仏教は、主に中国から朝鮮半島を経由して渡来し、
奈良・平安時代から鎌倉・室町・江戸と時代を追うごとに様々な宗派が誕生していきました。
天台宗は最澄によって伝えられ、すべての人に仏性があるとする「一乗思想」を掲げ、
『法華経』を根本経典とし、止観という瞑想法を重視しました。
真言宗は空海が開いた密教で、『大日経』や『金剛頂経』などを用い、
印や真言、曼荼羅などの儀式によって悟りを得ること、すなわち「即身成仏」を目指します。鎌倉時代に入ると、貴族や僧侶中心だった仏教が、より庶民に広がる形で浄土宗が法然によって開かれます。
これは「南無阿弥陀仏」と念仏を称えることで、誰でも極楽に生まれ変わることができるという教えで、在家でも実践可能でした。
この教えをさらに深めたのが親鸞で開いた浄土真宗で、
念仏は感謝のあらわれであり、救いは阿弥陀仏の他力によって成り立つと説きました。
この宗派では僧侶の結婚も認められ、在家中心の仏教となりました。
また、日蓮宗は日蓮によって開かれ、『法華経』こそが唯一の正しい教えであると説き、
「南無妙法蓮華経」を唱えることで救われるとしました。
社会への強い発言力と行動力を持つ宗派としても知られています。
さらに、坐禅による悟りを重視する禅宗も鎌倉時代に広まりました。
臨済宗は栄西が伝え、公案という問題を通じて直感的な悟りを目指し、
武士層に支持されました。
曹洞宗は道元が伝え、ただひたすらに坐る「只管打坐」の修行を重視します。
黄檗宗は明代中国の影響を色濃く残し、建築や儀式にもその特徴が現れています。
そのほかにも、念仏によってお互いの功徳を融通し合うことを説いた融通念仏宗や、
踊りながら念仏を唱えて布教した時宗などもあります。
時宗の開祖・一遍は財産を持たず、放浪しながら布教する姿から「捨聖」とも呼ばれました。
現代において宗派の意味は、単なる教義の違いだけでなく、
寺院の法要や葬儀のやり方、地域文化との結びつき、信徒との関係のあり方など、
生活の中での信仰の形にも深く関わっています。
特に日本では、「家の宗派」という意識が強く、先祖代々のお墓や葬式、法事をどの宗派のお坊さんに頼むかという実務的な面でも重要視されます。
また、宗派によっては宗教行事の頻度や方法、僧侶のあり方(妻帯の可否、在家信者との距離感)なども異なり、それぞれの信仰スタイルに合った選択ができるという面もあります。
このように仏教の宗派は、長い歴史と多様な文化背景の中で、人々の信仰と共に育まれ、
現代にまで生き続けているのですね。
今一度家の宗派は何か? その教えは何だったのか?を調べてみては如何でしょうか?
明日は法華経こそが唯一だとの教えだと イスラム教のコーランのような気がしますが
しかし 何故????
の話は
明日へ続く、、、、。