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社長&顧問ブログ

2026.6.27

お寺の山門には、なぜ仁王様が立っているのか

高光産業株式会社

妹尾八郎です

 

先日のブログでも書いた様に、

京都や奈良のお寺を巡る機会がありました。

 

前回までのブログは、

京都の東本願寺で朝五時に聞いた鐘の音がきっかけとなり、

「お寺の鐘」の歴史を

二千五百年前のインドまでさかのぼって調べることになりました。

 

一つの鐘の音から始まった疑問でしたが、

その背景には、お釈迦様の教え、シルクロード、中国文化、

そして日本の歴史へと続く壮大な物語がありました。

 

歴史を知ることで、それまで何気なく聞いていた鐘の音が、

まったく違って聞こえるようになったのです。

 

そして今回、新たな疑問が生まれました。

 

お寺へ行くたびに必ず目にする、あの大きな山門です。

どのお寺にも立派な門があります。

 

そして、その門の両側には、

必ずと言っていいほど怖い顔をした二人の像が立っています。

 

子どもの頃から何度も見てきました。

初めて見た時は、「鬼なのかな」と思いました。

あまりにも迫力があり、怖くて近寄れなかったことを今でも覚えています。

 

大人になってからも、お寺を訪れるたびに目にしてきましたが、

「仁王様」という名前を知っているだけで、

それ以上深く考えたことはありませんでした。

 

しかし最近になって、ふと立ち止まって考えたのです。

 

「なぜ、お寺には仁王様が立っているのだろう。」

「しかも、なぜ二人なのだろう。」

「どうして、あんなに怒った顔をしているのだろう。」

考え始めると、次々に疑問が浮かんできます。

 

仏様といえば、穏やかな表情を思い浮かべます。

優しい顔をした仏像。静かに座っているお釈迦様。慈悲深い観音様。

 

ところが、お寺の入口だけはまったく違います。

筋肉隆々の大男が、今にも動き出しそうな勢いで立っています。

 

目を大きく見開き、血管が浮き出るほど力が入り、

まるで「ここから先へ入るなら覚悟を持て」

と語りかけているようにも見えます。

 

よく見ると、

一人は口を大きく開けています。

もう一人は口をしっかり閉じています。

右手を上げている像もあれば、拳を握っている像もあります。

足の踏み出し方まで違います。

それぞれに意味があるのでしょうか。

 

さらに調べてみると、驚くことばかりでした。

実は、仁王様は日本で生まれたものではありませんでした。

 

そのルーツは、

お釈迦様が生まれたインドにまでさかのぼることができます。

しかも、お釈迦様の時代には、

現在の日本のお寺にあるような仁王様は存在していませんでした。

 

では、いつ、どこで、あの姿が生まれたのでしょうか。

そして、どのようにして日本まで伝わってきたのでしょうか。

さらに驚いたのは、

日本の仁王像は世界でも最高傑作と評価されているということです。

 

奈良の東大寺南大門に立つ仁王像は、高さがおよそ八メートルもあります。

その姿は圧倒的な迫力を持ち、

世界中の美術家や建築家が「木彫彫刻の最高峰」と絶賛しています。

 

あの有名な運慶と快慶が中心となって造り上げた作品です。

今にも息をしそうな表情。盛り上がる筋肉。力強い指先。

木でできているとは思えないほど、生き生きとしています。

八百年以上前の作品が、今なお私たちを圧倒しているのです。

 

しかし、

仁王様は芸術作品として造られたわけではありません。

そこには、もっと大切な役割があります。

 

お寺を守るため。仏様の教えを守るため。

そして、もう一つ。

私たち自身の心を守るためでもあるのです。

 

考えてみれば、お寺は誰でも自由に入ることができます。

昔も今も、多くの人が山門をくぐります。

その入口に、

あえて怖い顔をした仁王様が立っているのは偶然ではありません。

 

もしかすると、

「ここから先は、心を整えて入る場所ですよ」という、

無言のメッセージなのかもしれません。

 

怒り。欲。嫉妬。慢心。

そうした心を一度門の外へ置いてから、中へ入りなさい。

仁王様は、言葉ではなく、その姿で私たちに教えてくれているようにも思えます。

 

前回のブログでは、

お寺の鐘が人の耳を通して心を整える存在であることを学びました。

 

今回は、仁王様という一対の像が、

目を通して私たちの心に何を語りかけているのかを、

考えてみたいと思います、、、。

 

 

 

なぜ二人なのか。

なぜ怒っているのか。

なぜ阿形と吽形なのか。

なぜ山門に立っているのか。

そして、なぜ現代の私たちも、その前で思わず立ち止まってしまうのか???。

 

その話しは

明日へ続く、、、。

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