EXECUTIVE BLOG
2021.9.10
高光産業株式会社 妹尾八郎です
昨日からの続きです。
昨日までは NPS生産方式の話から
NHKで見た NPS生産方式を取り入れた会社のドキュメンタリー番組でのはなしでした。
ここでも分かるように
何か新しい取組を行おうとするのには 必ず抵抗勢力が出て来て出来ない理由を
並び立ててくるのでした。
そして 新しい取組を失敗させれば 今まで通りのやり方が続くと思い
積極的は協力もせず むしろ足を引っ張ろうとするのです。
それでも カイゼンに対して必死で取り組むメンバーをみて
その工場の 女性工員が 自分がチャレンジしてみると手を挙げたのでした。
それまで 彼女は 生産ラインの一工程のみを担当していたことから
ラインの最初から最後までを一人で担当する事になるのです。
自分の部品が他にどのような影響を与えているかなども考えずに
それこそ流れ作業の一環で何も考えず 来た商品に担当している部品を装着していたのですから
最初から最後まで どうやれば一人で出来るか? またその効果がどうなるか? 等は
考えた事も無かったのです。
しかし カイゼンの意識の下 生産ラインを一人でするにはどうすれば出来るかを
考えた時に 浮かんだ答えは 簡単に言えば 屋台をイメージする事だったのです
屋台は 一人の大将が ラーメンを作る時に その周りにはすべて必要なモノが揃っており 注文を受けてからの作業は 先ず麺を取り出し お湯につけて それからお椀に移して 最後に具材を乗せてお客様に提供するのですが
このやり方で OA機器を完成させれるのではないかと考え
一人屋台方式生産方法を考えたのです
基礎となる商品があり そこに装着する各部品が ラーメン屋の屋台の様に自分の周りに用意されていて 次々にそこから必要な商品を取って装着していくのです
一つを取ると そこは空になりますが 部品を取ったと言う印を保管係りに渡されると
その商品が一工程が終わるまでに揃っていると言う仕組みにしたのです。
なかなか この辺りの事を書くのは難しいですが
こうすればこうなる いやこうしたほうがもっと良くなると言う方に
思考を巡らせ 決して これでは出来ませんと諦めることなく
カイゼンにカイゼンを重ねたのです。
そして
カイゼンを積み上げて行くうちに 一人屋台方式生産方法が完成したのです
足りなくなった部品は ジャストインタイムで手元に来る仕掛けまで考え
全く無駄がなく一つの完成品を作り出す事に成功したのです
この時 出来あがった商品に対して 普通であれば メイドインジャパン と書かれたものが付けられますが それと一緒に メイドバイ○○と言う名前が付けられたのです。
自分一人だけの手で 今までであれば長い生産ラインを通して出来上がった完成品を
作り上げた事は彼女にとっての喜びであり
又 反対ばかりしていた人たちを動かす事になったのです。
当然反対派は どうせ失敗するだろうと思っていたのでしょうが 知恵をだしてカイゼンにカイゼンを重ねることによって 成功出来る事を思い知らされ
しかもそれが たった一人の女性工員の手によって成し遂げられたのですから
これはもう従うしかないようになって行ったのです。
長い生産ラインより一人屋台方式生産ラインが何故良いのかと言うと
製造現場に従事したことが無い人は
なかなか意味が分からないと思います。
一人一人の作業負担が減るし スピードも速くできるから
その方が良いのでは?? と常識であれば思ってしまいますね
何故 一人屋台生産方式が良いのか?
それによって 何が変わって行くのか???
それは、、、
明日に続く、、、。