
EXECUTIVE BLOG
2025.4.24
高光産業株式会社
妹尾八郎です。
昨日まではジャンヌダルクの話しでした。
ドラクロアの絵画で フランス国旗をもって先頭を行く女性の絵が有名ですが
私は 最初は この女性が ジャンヌダルクかと思っていました。
この絵の女性は想像の人物だったことが後に分かりました。
しかし 多くの人が混同しているのではと思います。
今日は ジャンヌダルクとこの絵の中の女性マリアンヌの違いと それが意味するものの
話しに進みたいと思います、、、、。
ジャンヌ・ダルクとマリアンヌは、いずれもフランスの歴史や文化の中で重要な存在ですが、その性質はまったく異なります。
ジャンヌ・ダルクは15世紀の百年戦争の最中に実在した人物で、
農民の娘として生まれ、17歳の若さで神の声を聞いたと信じ、
フランス王シャルル7世を助けるためにイギリス軍と戦いました。
オルレアンの包囲を破り、フランスの希望の星となったジャンヌは、
信仰と愛国心の象徴となりましたが、やがて敵対するブルゴーニュ派に捕らえられ、
異端者として裁かれ、19歳で火刑に処されました。
死後に再審で無罪となり、ついにはカトリック教会の聖人として列聖され、
フランスでは国民的英雄として広く敬われる存在になりました。
一方、マリアンヌは実在の人物ではなく、
1789年のフランス革命をきっかけに創られた共和国の象徴なのです。
彼女は自由・平等・博愛というフランスの理想を体現する女性像であり、
胸をはだけ、頭に革命の象徴であるフリジア帽を被り、民衆を先導する姿で描かれることが一般的ですね。
名前の「マリアンヌ」は当時一般的だった女性名から採られたとされ、
民衆の中の普通の女性が国を導く存在として神格化されたものです。
画家ウジェーヌ・ドラクロアが描いた『民衆を導く自由の女神』には、
まさにこのマリアンヌが登場し、
1830年の七月革命を象徴する作品として今も名高いものです。
絵の中のマリアンヌは、トリコロールの国旗を掲げ、銃を手に取り、
戦場の真ん中で民衆を鼓舞しています。
その後ろには労働者や学生が武器を持って続き、
足元には犠牲となった人々が横たわっており、
自由のために命を賭ける民衆の姿が克明に描かれています。
この絵は単なる歴史の記録ではなく、
「自由を求める人間の魂の叫び」を表現した象徴的な作品であり、
フランス国民の心に深く刻まれているものです。
ジャンヌ・ダルクとマリアンヌは、実在と象徴という違いがあるものの、
いずれも「民衆の希望」や「祖国の精神」を体現する存在です。
ジャンヌは信仰と勇気でフランスを救った実在の少女であり、
マリアンヌは民意と理想を背負って自由を導く架空の女性です。
どちらもその時代のフランス人にとっての希望の灯であり、
今なおフランスの文化や政治の場面で重要な象徴として生き続けています。
ジャンヌの像は教会や広場に建ち、マリアンヌの顔は硬貨や切手に刻まれ、
官公庁の象徴としても使用されています。
この二人の存在を知ることは、
フランスという国がどのような価値観を大切にしてきたのかを理解する上で、
非常に意味のあることだと言えるでしょう。
歴史と理念、実在と象徴、それぞれが人間の尊厳や自由の価値を私たちに語りかけているのだと思います。
いろいろ勘違いをすることが多いと思いますね、
で 明日は
勘違いと言えば、、、、、、
の
話しに続く、、、。