
EXECUTIVE BLOG
2025.7.9
高光産業株式会社
妹尾八郎です。
昨日までは 七夕の話しでした
今日もこの七夕の話が続きます、、、。
七夕といえば、七月七日の夜、星空を見上げながら願いごとを短冊に託し、
笹に飾るという風習が日本各地で親しまれています。
この美しい風習は、織姫と彦星という恋物語に由来し、
もともとは中国から伝わったものです。
そんな七夕には、地域ごとに特色あるお祭りが行われ、
五色の短冊に思いを込めたり、素麺を味わったり、
今では世界にも似た行事が見られるなど、
多様な楽しみ方が広がっています。
たとえば、東北を代表する仙台七夕まつりは、
日本三大七夕祭りのひとつとして有名で、
毎年八月六日から八日にかけて開催されます。
旧暦に近い時期に合わせて行われるこの祭りでは、
商店街などに豪華な吹き流しが飾られ、
竹飾りには折り鶴や紙衣など七つの飾りが吊るされ、
町全体が華やかに彩られます。
仙台藩祖・伊達政宗公が文芸や学問を奨励したことが祭りの背景にあり、
文化的な要素が強く残っています。
一方、関東を代表するのが
神奈川県平塚市で行われる湘南ひらつか七夕まつりです。
こちらは戦後の復興と商業振興を願って始まったお祭りで、
アーケード街いっぱいに巨大な七夕飾りが並びます。
飾りの豪華さと高さ、創意工夫に富んだデザインは見ごたえがあり、
全国から多くの観光客が訪れます。
そして、愛知県安城市の「安城七夕まつり」は
“願いごと日本一”をテーマにしたもので、
子どもたちの夢や地域の願いが書かれた短冊が
無数に飾られることで知られています。
市民参加型の温かみのある行事で、
七夕の原点である「願い」を大切にした祭りとなっています。
さて、七夕に欠かせないのが短冊です。
短冊はもともと「乞巧奠(きっこうでん)」という中国の行事で、
女性たちが手芸や裁縫の上達を願って
針仕事を奉納していたことに由来します。
これが日本に伝わり、願い事を書く短冊へと変化していきました。
特に短冊の色には意味があり、五色の短冊が用いられるのが一般的です。
青(または緑)は「木」を表し、人間力や成長を願う色です。
赤は「火」を象徴し、家族やご先祖への感謝を込める色です。
黄色は「土」を意味し、信頼や人間関係を良くする願いが込められます。
白は「金」の要素で、義務や規律を守る心を表します。
そして黒(または紫)は「水」を表し、
学業の向上や自己を深める願いが託されます。
これら五色は、陰陽五行の思想に基づくもので、
バランスよく飾ることで心身の調和と願いの成就を祈る意味があるのです。
七夕の時期になると、
食卓にも季節の風物詩が登場します。その代表が素麺です。
細く白い素麺は、天の川や織姫の織る糸に見立てられることもあり、
夏の暑さの中でも食べやすいことから七夕に食されてきました。
また、古く中国では「索餅」という縄状の菓子を七夕に食べる習慣があり、
それが日本では素麺として受け継がれたとも言われています。
素麺には、無病息災を願う意味も込められており
、冷たいつゆにつけて食べたり、
色付きの素麺を混ぜて見た目を華やかにするなど、
家庭ごとに工夫が凝らされています。
地域によっては、団子や果物を供える風習もあり、
願いを込めた食文化が息づいています。
七夕のような行事は、実は世界にも存在しています。
たとえば韓国には「チルソッ」という行事があり、
やはり織姫と彦星のような星の伝説が背景にあり、
恋人たちが無事に再会できることを願う日となっています。
中国では今も「乞巧節」として、
若い女性が裁縫や知恵を競う日として祝われています。
ベトナムにも「Thất Tịch(タット・ティック)」という行事があり、
こちらも七月七日を恋人たちの記念日とする風習が残っています。
また、西洋にも星に願いをかける文化はあり、
特に流れ星に願いごとをすると叶うという考え方は、
どこか七夕の心と通じるものがあります。
空を見上げて、誰かを思う気持ちというのは、
国が違っても似ているのかもしれません。
そして現代の七夕は、昔ながらの行事に加えて、新しい楽しみ方も広がっています。
SNSなどを使って、
自分の願いを「#七夕の願い」などのハッシュタグで投稿したり、
オンライン短冊サービスを利用して、
遠く離れた人とも思いを共有することができます。
また、企業や商業施設でも七夕イベントが開催され、
七夕限定のスイーツやグッズ、星をテーマにしたライトアップなどが登場し、
ロマンチックなひとときを演出しています。
子どもたちにとっては、学校や保育園で笹飾りを作ったり、
物語を読み聞かせしてもらうことで、
季節を感じる教育の場にもなっています。
天体観測も人気で、七夕の夜には
プラネタリウムや天文台が特別イベントを開くこともあり、
星空を通して宇宙や自然に親しむ機会となります。
さらに、恋人同士がデートで訪れる「願いが叶うスポット」なども登場し、
ロマンチックなムードを楽しむ人も増えていますね。
こうして見てみると、七夕は単なる昔話にとどまらず、
人々の願いや思いを繋ぐ大切な文化行事です。
それぞれの地域で育まれてきたお祭りや、五色の短冊に込められた意味、
素麺や星にまつわる伝統食、
さらには世界とのつながりや現代的な楽しみ方まで、
多彩な側面をもって人々に親しまれています。
七夕の夜、願いを込めた短冊を飾りながら、今ある幸せを思い、
誰かを思いやる心に触れることこそ、
この行事の本当の豊かさかもしれませんね。
七夕の話はこれまでにして
明日は
あの人の後継は????
の話になります、、、。