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社長&顧問ブログ

2025.2.25

医者が軍人へ

高光産業株式会社

妹尾八郎です

 

大村益次郎はもともと医者でありながら、

最終的に「日本陸軍の父」と称される軍事指導者となった人物でした。

何故 医者が軍人として名を上げたのか????が今日の話になります。

 

医者が軍人になった背景には、

彼の持つ合理的な思考力と、西洋の科学的知識を活かした軍事改革への貢献があった、

と言われています。

 

大村益次郎は、山口県の長州藩に生まれました。

幼い頃から学問に秀で、

蘭学を学ぶために大阪の適塾に入門し、西洋医学を修めたいたのです。

しかし、彼は医学だけでなく、西洋の数学・物理・兵学にも強い関心を持ち、

独学で兵学まで学んでいたのです。

特に、ナポレオン戦争の戦略などを研究し、

西洋式軍事の有効性を理解していたと言うのですから驚きです、、、、。

 

1853年のペリー来航により、日本は西洋列強の軍事力の脅威を目の当たりにし、

この出来事をきっかけに、

大村は医学で人を救うことも大切だが、

国が滅びれば人を救うこともできないと考え、

西洋式の軍学を学び、日本の軍備改革に貢献しようと決意したと言うわけです。

 

長州藩では、幕府と戦うために西洋式軍制を導入しようとしていました。

当時、日本の軍隊はまだ旧来の侍の戦い方が主流でしたが、

大村はこれを時代遅れと判断し、

銃火器を主体とした西洋式の歩兵戦術を導入したのです。

 

彼の軍事改革における主要なポイントとしては、

農民兵を徴兵して統制の取れた部隊を作ること、

最新のミニエー銃(ライフル)の導入、

砲兵隊の強化、戦略的な軍の運用

が挙げられます。

これにより、

長州藩は幕府軍との戦いにおいて圧倒的な強さを発揮し、

旧式の戦法では西洋式の軍隊に勝てないことを証明したのでした。

 

その後、長州藩が新政府軍の中心勢力になると、

大村は軍事顧問として薩長同盟と協力し、幕府を倒す計画を進めました。

 

1868年の戊辰戦争では、彼が計画した機動戦を活かした西洋式戦術が成功し、

新政府軍が幕府軍を破る大きな要因となったと言うわけです。

 

戊辰戦争後、大村益次郎は新政府の軍制改革を担当し、

日本に初めて近代的な国軍を作ることに貢献したのです。

 

彼の主な功績として、徴兵制の導入(士族だけでなく庶民も兵士にする)、

西洋式の指揮体系の確立、陸軍省の設立、日本初の近代的な軍学校の設立が挙げられます。

 

これらの改革は、後の明治政府による徴兵令(1873年)につながり、

日本の軍事力を飛躍的に発展させる基礎となったと言うわけです、、。

 

大村益次郎が人を助ける医者から軍人へ転身したのは、

単に戦争を好んだからではなく、

国を守るための合理的な軍隊を作る必要があったからなのです。

 

彼にとって、

軍隊の近代化は単なる戦争のためではなく、

外国の侵略を防ぎ、日本を独立国家として存続させるための手段だったのです。

 

医者として「人の命を救う」ことと、

軍人として「国を守る」ことは、

彼の中で矛盾するものではなかったと言う事なのですね。

更に

彼は軍隊を統制することで無駄な犠牲を減らし、

戦争を効率的に終わらせることができると考えていました。

実際、彼の指揮による戦いでは、無謀な突撃などを避け、

できるだけ被害を抑える戦術が取られていたのです。

 

彼が生きていれば 昭和の玉砕的な戦いはしてなかったと思いますが、、、、。

 

そんな大村益次郎ですが

新政府の軍制改革を進める途中で、旧武士層の反発を受けてしまい、

1869年に京都で襲撃され、暗殺されてしまったのです。

それでも、

彼の構想はその後も受け継がれ、明治政府は彼の計画通りの徴兵制を実施し、

日本の近代陸軍が誕生することになるのです。

その功績から、

大村益次郎は「日本陸軍の父」と呼ばれるようになったと言うわけです。

 

もともとは医者だったが、西洋知識を活かし軍事改革に関心を持ち、

幕府軍との戦いで西洋式軍制の有効性を証明し、

戊辰戦争で近代戦の指揮を執り、新政府軍を勝利に導き、

そして日本の近代陸軍の基礎を築き、

戦争を合理的に終わらせるための軍事発展に貢献した英雄ですね。

 

彼の転身は単に

「医者が軍人になった」

という話ではなく、

「国を守るために最も効果的な手段を選んだ結果」

だったと言うわけです。

 

大村はある意味天才だったと思いますが

その時 もう一人の天才は何をしていたのか????

 

明日へ続く、、、。

高光産業株式会社 公式サイト

https://takamitsu.com/

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