EXECUTIVE BLOG
2021.9.9
高光産業株式会社 妹尾八郎です
昨日からの続きです。
昨日までは トヨタかんばん方式の NPS生産方式の話から
ジャストインタイムの話に展開していました。
全く新しい生産方式を トヨタが編み出して世界に冠たる企業へと成長していくのですが
ここで 又 少し話が逸れますが
殆どの方が 日本で最初に自動車を作ったのはトヨタだと思われているかと
思うのですが
実は違うのです
では どこなの?
日産 マツダ ホンダ? とか 今ある自動車会社を想像してしまいますが
そうではないようです。
そして 現存する日本最古の国産車は
矢野特殊自動車のアロー号 で現在福岡市博物館に展示されています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AD%E3%83%BC%E5%8F%B7
創業者の 矢野氏が地元財界の支援を受けて製造したそうですが
最初に手掛けたかたの努力は並大抵の事では無かったと想像できます。
そして 制作から100年の時を経た 2016年に このアロー号を修理して
博物館の敷地で走らせることが出来たそうです。
なんでも最初に手掛ける事は大変ですし
多分 その頃は馬車が主流の時代だったと思います。
トヨタのかんばん方式も世界の生産方式の常識を覆す考え方だったので
確立までは相当な努力をされたと思います。
それを NPS生産方式として 他のメーカーに広がりを見せようとしていた当初は
各メーカーの担当部署からは猛烈な反対意見が出ていたのです
営業に関しては 在庫は山のように持っていなけれお得意様の急な要求に応えられないではないかとか 工場ではその方式だと工場の手間が増えるとかの意見がでたのです。
何度も書いていますが 今まで通りのやり方ではない事を取り入れようとすると
先ず出来ない理由をみな並べたがるのです。
出来るためのはどうするか?を考えるより 出来ない理由を言う方が簡単なのです。
それは 誰でも今まで通りが一番良いと思うのです
新しい事をしようとすること自体が面倒なのです。
このNPS生産方式の事が 昔NHKの番組でドキュメンタリーで取り上げられていました。
NPS推進部隊が 工場を回って 生産方式の改善を指摘して行くのですが
真っ先に 出来っこないと反対するのが 工場長だったのです。
彼らからすれば 今まで長年かけて作り上げた生産方式を頭から否定されるわけですから
メンツもありますしプライドを傷つけられたと真っ先に思ってしまうのです。
それでも 推進部隊は 生産ラインの見直しの為に 長いレーンを外してしまい
流れ作業での工程をなくしてしまうのです。
今まで 長いレーンがあって 流れ作業の工程を経て完成品を作り出すものだと
しか思っていなかった工場の人たちは そんな事では 生産できないと文句ばかりを
言うのですが とにかく レーンをすべて推進部隊の手によって外されてしまったのです。
それにより 完成品を作る方法を考えろと 指示を出すのですが
数日後 推進部隊が工場に戻ってみると
撤去したはずの 生産レーンが元の状態に戻されてしまっていたのです。
従来の工場関従事者は 頭から出来っこないと決めつけて 改善するための知恵すら
出そうとしなかったのです。
しかし NPS生産方式の神髄を学んでいる推進部隊の徹底した指摘と改善法を
聞いているうちに 何人かは これで出来るかもしれないと思うような人間がぽつぽつでだして
ある時自分がしてみると手を挙げだした工員がいたのです。
この時のテレビ番組で紹介された工場は 大手のOA機器メーカーの工場でした。
従来は 長い生産ラインがあって 各人が手元に来た商品にたいして自分の受け持っている部品だけを取り付けて行く作業だった工程をたった一人でしなければならない事に
戸惑うのですが
先ずはやろうと いや出来ると頭を切り替えたある女性工員が居たのです。
NPS生産方式では 先ず この事が大事なのです
一人一人が知恵を出してカイゼンして行くことが 第一歩となるのです
そして
今まで したことも無い作業に 彼女は取り組むことになるのですが
その後
どうなったのか??
はたして失敗して諦めてしまうのか?
それとも!!
それは
明日に続く、、、。