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社長&顧問ブログ

2025.9.21

大祓詞意味

高光産業株式会社

妹尾八郎です。

 

昨日までは 祝詞の話しでした、、。

 

今日は この意味についての話になります、、、。

 

大祓詞は、古代から伝わる神道の祝詞で、六月と十二月に行われる大祓で奏上され、

人々の罪や穢れを祓い清めるためのものです。

 

その冒頭では、

伊邪那岐大神が筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原で

禊祓いをなさったときに生まれた祓戸の大神たちに対し、

あらゆる罪や穢れを祓い清めてくださるように願い申し上げると語られます。

 

ここで言う罪には、意図的な過ちだけでなく、

知らず知らずのうちに触れた不浄や自然の摂理に背くことも含まれています。

 

次に天つ罪と国つ罪という二つの罪の種類が列挙されます。

 

天つ罪には田畑の畔を壊す、水路を埋める、堤を壊す、作物を乱して蒔く、

動物を串刺しにする、皮を逆に剥ぐなど自然に背く行為が含まれ、

 

国つ罪には人を傷つけ殺す、呪詛する、獣と交わる、

親子や親族間での乱倫といった人倫に背く行為が含まれるとされます。

 

これらの罪や穢れはそのままにしておけば禍を呼び、社会を乱すものですが、

祓戸の四柱の神々がそれを浄化してくださると祝詞は続きます。

 

瀬織津比売神は川の瀬に流して大海原へ運び、

速開都比売神はそれをすべて呑み込み、

気吹戸主神は黄泉の国へ吹き払い、

速佐須良比売神はそれを永久に運び去ると語られます。

 

つまり川が流し、海が受け入れ、風が吹き払い、

最後に遠くへ送り去るという自然界の循環が神々の働きとして示され、

人々の罪や穢れが確かに消え去る様子が視覚的に描かれるのです。

 

そして結びに至り、天の神々が神聖な木を断ち切るように力強く祓い清められ、

「人々の罪や穢れはもはや存在しない」と断言されます。

 

大祓詞はこのように、

伊邪那岐の禊を起点として罪の存在を明らかにし、

祓戸四神の働きを通じて浄化される過程を示し、

最後に完全に清浄となったことを宣言する構造になっており、

人間社会と自然界の調和を取り戻すための祈りとして古来より唱えられてきたのです。

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