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2026.2.19
高光産業株式会社
妹尾八郎です。
昨日までは 神武天皇に関する話でした。
多くの人が混乱するのが
天照大神と神武天皇の関係性だと思います、、、。
今日はこの話に進みます、、、、。
天照大神と神武天皇の関係は、
日本の神話と皇室の成り立ちを理解するうえでとても大切なポイントです。
天照大神は日本神話に登場する最高神で、太陽を神格化した存在とされています。
一方、
神武天皇は『古事記』や『日本書紀』に記された初代天皇とされる人物です。
この二つはまったく別の存在ですが、
神話の中でははっきりとした血のつながりが示されています。
系譜をたどると、
天照大神の孫がニニギノミコト、その子が山幸彦(火遠理命)、
さらにその子が鵜葺草葺不合命、そしてその子が神武天皇です。
つまり神武天皇は天照大神から数えて五世の孫、来孫にあたるとされています。
この関係が意味するのは、天の神の血統が地上の王となるという思想です。
神話では、
天照大神が地上世界を治めるために孫のニニギノミコトを高天原から送り出します。
これが有名な天孫降臨です。
その際に授けられたのが、
八咫鏡・草薙剣・八尺瓊勾玉という三種の神器で、
これらは天照大神の権威そのものを象徴する宝とされています。
この神器を受け継ぐ血統こそが正統な統治者である、
という考え方がここで形づくられます。
そしてその流れの中で神武天皇が大和で即位することで、
天の神の血統が地上を治めるという構造が完成します。
これが日本における王権神授思想の基本的なかたちです。
中国にも天命思想がありますが、
日本では天の意思よりも血統の継続が強調される点に特徴があります。
神武天皇は日向から東へ進み、大和に入って即位したとされます。
これが神武東征の物語です。
この物語は単なる英雄譚ではなく、
なぜ大和の王が日本を治める正統な存在なのかを
説明するための思想的な物語でもあります。
では天照大神と神武天皇はどこで祀られているのでしょうか。
天照大神を祀るのが三重県の伊勢神宮で、
ここは皇祖神を祀る特別な神宮です。
一方、
神武天皇を祀るのが奈良県の橿原神宮です。
つまり天照大神は祖神として、神武天皇は初代の人間天皇として、
それぞれ役割が分かれています。
ここで冷静に見れば、
天照大神は神話上の神であり、
神武天皇も歴史的実在がはっきり証明されているわけではありません。
『日本書紀』が編纂されたのは八世紀であり、
当時の大和政権が自らの正統性を示すために
神話を体系化したと考えられています。
しかし大切なのは、これが単なる作り話というより、
国家の理念や統治の正統性を表す物語として大きな意味を持っていたという点です。
神話は歴史書というより、国家の精神的土台を示す書物だったのです。
現代の日本国憲法では天皇は
「日本国および日本国民統合の象徴」と定められていますが、
長い歴史の流れの中では、神話的な祖神から始まり、
歴史的な王統の継続へと思想が受け継がれてきました。
まとめるならば、
天照大神が神の源流であり、
神武天皇が人間社会における皇統の出発点です。
神話上の血統が王権の正統性を支えるという構造こそが、
両者の関係の本質なのです。