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社長&顧問ブログ

2025.3.14

愛を持って生きることの大切さ

高光産業株式会社

妹尾八郎です。

 

昨日までは 渡辺錠太郎教育総監の娘の 渡辺和子さんの人生の話しでした。

今日は 渡辺和子さんのその後人生についての話しに進みます。

 

日本の教育界に多大な影響を与えた渡辺和子ははシスターとして生涯を捧げ、

ノートルダム清心女子大学の学長として教育に尽力し、

多くの人々に希望と生きる指針を与えました。

彼女の人生を紐解くと、一人の女性がどのようにして修道女となり、

教育者としての道を歩み、後世に何を残したのかが浮かび上がってきます。

 

渡辺和子がシスターの道を歩み始めた背景には、

彼女の幼少期の衝撃的な経験が大きく関係しています。

 

彼女の父、渡辺錠太郎は、日本陸軍の教育総監を務める軍人でした。

しかし、1936年2月26日、日本を揺るがした「二・二六事件」により、

自宅で反乱軍の青年将校によって暗殺されます。

当時わずか9歳だった渡辺和子は、父の死を目の当たりにし、大きな喪失感と人生の意味を問うことになるのです。

 

しかし、

この悲劇が彼女の人生を変える契機となるのです。

家族の勧めでキリスト教の学校に通い、カトリックの信仰に触れることで、

心の傷が少しずつ癒されていきました。

やがて彼女は「憎しみではなく愛を持って生きること」の大切さを知り、

信仰の道へと進む決意を固める事になるのです。

 

1945年、終戦を迎えた日本は混乱の中にありましたが、

渡辺和子は大学進学を機にカトリックの洗礼を受け、信仰をさらに深める事になります。

そして、1951年、24歳のときにノートルダム修道会に入会し、

修道女の道を歩み始める事になるのです。

 

その後、さらに学びを深めるためにアメリカへ留学しボストンカレッジで教育学を学びます。1960年には教育学の博士号を取得し、日本に帰国しました。

この時に、

彼女は「教育を通じて愛を広めること」に生涯を捧げる決意を固めたのです。

 

そして

1963年、わずか36歳でノートルダム清心女子大学の学長に就任しました。

これは当時の日本において、異例の若さでの大役でした。

しかし、彼女はその責務を全うし、大学の改革と発展に尽力したのです。

 

彼女の教育理念は、

「目に見えないものの大切さを伝える」ことでした。

学問の知識だけではなく、

「愛」「思いやり」「誠実さ」などの精神的な価値を学生たちに教えようとしました。

特に、「小さなことに愛をこめる」ことを重視し、

「目に見える結果だけではなく、日々の行いの中にこそ大切なものがある」

と説き続けたのです。

 

また、学生たちに「他者のために生きることの尊さ」を伝えるために、

奉仕活動を積極的に奨励しました。

このような教育方針は、ノートルダム清心女子大学の特色となり、

今でも多くの卒業生に受け継がれています。

 

彼女が残した最大の遺産は、その教育理念と精神的なメッセージです。

彼女は数多くの著書を執筆し、

その中でも『置かれた場所で咲きなさい』は大ベストセラーとなりました。

この本の中で、彼女は

「自分がどこにいようとも、与えられた場所で最善を尽くし、花を咲かせることの大切さ」を説いています。

この言葉は、多くの人の心に響き、困難に直面している人々に勇気を与えたのです。

 

また、彼女は「愛とは、相手が変わることを期待せずに、自分が変わることから始まる」

という考え方を広め、多くの人々に生きる指針を示しました。

修道女でありながら、教育者として、そして一人の人間として、

多くの人々の人生に影響を与え続けたのです。

 

晩年の彼女は、病気と闘いながらも、講演活動や執筆活動を続けました。

そして、2016年12月30日、89歳でこの世を去る事になりました。

彼女の葬儀には、多くの人々が参列し、その生涯を偲びました。

 

彼女の言葉や理念は、今もなお多くの人々の心に生き続けています。

特に、現代の忙しさやストレスに悩む人々にとって、

彼女の「小さなことに愛をこめる」「与えられた場所で咲く」といったメッセージは、

大きな支えとなっています。

 

渡辺和子の人生は、信仰に生き、教育に尽くしたものでした。

父の死を乗り越え、修道女となり、教育者として若い世代に愛を伝え続けた彼女の姿は、

多くの人々に感動と勇気を今でも与え続けています。

 

「置かれた場所で咲きなさい」という言葉は、彼女が残した最大のメッセージであり、

これからも多くの人々の心に生き続けることだと思います。

 

彼女の生き方は、私たちに「どんな状況でも、自分にできる最善を尽くし、

愛を持って生きることの大切さ」を教えてくれます。

今後も彼女の思想は、教育の場だけでなく、

私たちの日常の中にも根付いていくに違いないと思います。

 

明日は 彼女の あの言葉の中身について、、、、

 

に続く、、、。

 

高光産業株式会社 公式サイト

https://takamitsu.com/

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