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社長&顧問ブログ

2025.10.17

新しい炎

高光産業株式会社

妹尾八郎です。

 

 

昨日までは

近代オリンピックの話しでした。

 

時代は進み、オリンピックもまた新しい姿へと変わりつつあります。

AIやロボット技術が発達し、私たちの生活は驚くほど便利になりました。

 

けれども、便利さと引き換えに、

人と人のつながりや感動の瞬間が薄れてしまうこともあります。

 

そんな現代において、オリンピックはあらためて

「人間とは何か」「努力とは何か」を問いかけているように思います。

 

2024年のパリ大会では、持続可能性と多様性が大きなテーマとなりました。

大会の運営には最新のAIシステムが導入され、

エネルギー消費の最適化や、交通・警備のデジタル管理などが徹底されました。

 

けれども、最先端のテクノロジーに囲まれながらも

、私たちの胸を打ったのはやはり人間の「心」でした。

選手たちが限界を超えて挑む姿、涙を流しながら仲間と抱き合う瞬間、

国や言葉が違っても通じ合う笑顔。

 

AIがどれほど進化しても、この感情の輝きだけは人間にしか生み出せません。

スポーツが持つ最大の力は、技術ではなく「人の心を動かすこと」にあります。

 

どんなに効率が高くても、どんなに完璧なデータがあっても、

最終的に人を感動させるのは、人の想いなのです。

 

近年では、オリンピックが「人間の多様性」を伝える舞台としても注目されています。

性別や国籍、障がいの有無に関係なく、

すべての人が自分の可能性を信じて挑戦する姿が世界を包みます。

 

パラリンピックの選手たちの活躍は、まさにその象徴です。

失ったものを嘆くのではなく、与えられたものを生かして挑み続ける姿に、

私たちは勇気をもらいます。

 

スポーツの真の価値は、勝ち負けではなく

「生きる力を伝えること」にあると気づかされます。

 

オリンピックは今や、国同士の競争の場であると同時に、

地球規模で“共に生きる”ためのメッセージを発信する場にもなっています。

 

温暖化や紛争、分断が進む中で、

スポーツは国境を越えて人々の心をひとつにする数少ない希望の灯です。

 

大会のたびに掲げられる「One World, One Dream」という言葉には、

人類が共に歩む願いが込められています。

 

そして今、AIやデジタル技術の時代だからこそ、

オリンピックの意味はより深まっているのではないでしょうか。

 

AIは正確に走り、完璧な動きを計算することができますが、

そこに「喜び」「悔しさ」「誇り」を込めることはできません。

人間だけが持つ不完全さ、そこに宿る情熱こそが、

スポーツの美しさを生んでいるのです。

 

未来のオリンピックは、

もしかするとより小規模で持続可能な形へと進化するかもしれません。

経済や規模の競争ではなく、

どれだけ人の心に残る大会をつくれるかが問われる時代になるでしょう。

 

子どもたちが夢を描き、世界が平和を願い、

一人ひとりが“誰かを応援する喜び”を感じられる祭典であってほしいと願います。

 

1964年の東京で灯された聖火は、

敗戦から立ち上がった日本の希望の炎でした。

1984年のロサンゼルスでは、

商業の力で大会を成功させた新しい時代の炎が燃え上がりました。

 

そして今、AIの時代に必要なのは「心の炎」です。

 

どんなに技術が進んでも、

平和を願い、努力を讃え、共に生きようとする心を忘れなければ、

オリンピックの精神は永遠に続いていくでしょう。

 

スポーツの日に空を見上げると、

そこには国も時代も超えてつながる人々の笑顔があります。

 

勝つことよりも、挑むこと。

競うことよりも、支え合うこと。

 

その姿がある限り、オリンピックはこれからも人類の希望の象徴であり続けます。

 

テクノロジーの未来の中で、人間の心が輝き続けることこそ、

私たちが次の世代へ手渡すべき“聖火”だとおもいます。

 

 

高光産業株式会社 公式サイト

https://takamitsu.com/

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