EXECUTIVE BLOG
2022.3.19
高光産業株式会社 妹尾八郎です
昨日からの続きです。
昨日までは
福岡藩の喜多岡勇平の話から
英雄は後世の研究家によって生まれるのではと言う話でした。
見方を変えれば 英雄にもなり また 大犯罪人にもなってしまいます。
司馬遼太郎の本だけ読んで それは それで楽しいのですが
それを鵜呑みにしてしまい 司馬史観が歴史の真実だと
思ってしまうのも危険だと思います。
昨日は 杉原千畝のように ユダヤ人に英雄視された 樋口季一郎の話でした。
彼は 国の方針に反して ユダヤ人を助ける事を行ったのです。
これは 彼自身が 旧ソ連でひどい人種差別を受けてた際に
心あるユダヤ人によって助けられた事があったからだと言われています。
杉原千畝の2年も前に 旧満州でユダヤ人に対して ビザを発行したのですが
この事が発覚し 当時の上官の参謀長でもある 東條英機から詰問を
受ける事になるのです。
国の方針に反することを行えば 軍法会議にかけられる恐れがあります
正当な手続きを経ないで 重罰が課せられる恐れもあったのです。
しかも 東條英機と言えば その後首相となり 戦時中は ナチスのヒトラーのような
大犯罪人の様に 連合国からは見られていました。
そして 終戦後 その戦争責任を問われて絞首刑になってしまったのです。
彼は戦陣訓を発案し 敵に降伏をするくらいであれば自決せよとの命令を軍人に対して
下したのです。
これにより 多くの兵士の命が無くなりました。
捕虜となれば生きながらえていたものを それをヨシとせず 自決していったのです。
これだけ見ますと
血も涙もない軍人のように思われます
それで
当時 樋口が東條から出頭を命じられた時に
樋口は 上官である 東條英機に対して
「参謀長、ヒットラーのお先棒を担いで弱い者いじめすることを正しいと思われますか。」
と
毅然とした態度でこう言ったのです。
すると
東條はその主張に耳を傾け、
樋口に懲罰を科すことはせず、事件は沈静化したのです。
樋口は戦後、東條英機のことを次のように語りました。
「(東條さんは)筋さえ通ればいたって話のわかる人である。」
と。
戦争犯罪人で大悪党のイメージが付きまとう東條英機ですが
一方では 職務に忠実であるが故の事ではなかったのかと思います。
この樋口季一郎とのやりとりを見ても
実は 心ある人間だったのではと思ってしまいます。
歴史は後年 権威ある人が評価をくだすと
それが 当たり前だと思ってしまう事があります。
色々見方を変えてみる事も必要だと思うのでした。
そして この 樋口季一郎は
戦後の日本人にとっては 大英雄と称えられて良いのではと思う
勇気ある行動を終戦時期にソ連軍に対して行ったのです。
この時の 大英断と勇気ある行動とは??????
それは??????
明日に続く、、、、。