EXECUTIVE BLOG
2024.10.17
高光産業株式会社 妹尾八郎です
昨日からの続きです。
昨日までは 宿場町の話しでした。
ところで 江戸時代に旅ブームに火をつけた人が居るのですが
それが 聞いた事があるかと思いますが 弥次さん喜多さんですね、
私は ずっと実在の人物かと思っていました。
しかし ずっと前の人なのにいまだにその名前が残っている事にも
驚かされます。
この日本初の「旅の大ブーム」は今からおよそ200年前の江戸時代の後期に起こったのでした。
江戸時代は「入り鉄砲に出女」の言葉で象徴されるように、
武士や庶民の区別なく人々の自由な移動は制限されていた時代でしたとね、
しかし神社仏閣を巡る信仰の旅や治療のための旅ならば許されていたのです。
それで、人々は、やれ参詣だ、やれ湯治だと物見遊山の旅へ出かけるようになったと言うわけです。
安穏な暮らしの中で、庶民は見知らぬ土地に思いを馳せ、噂で語られる珍しい食べ物や出来事に憧れていたのは、いつの時代も国内外を問わず同じなんだと思います。
この日本初の「旅ブーム」の火付け役になったのが、
駿河国府中出身の十返舎一九の滑稽本「東海道中膝栗毛」だったのです。
それから歌川広重の描いた「東海道五十三次」の浮世絵も人々をワクワクさえたようです。
最近のJRのCMで 「さあ京都へ行こう」とのフレーズが付いた美しい写真を見る事がありますが、
美しい風景を見ると そこに旅したくなるもんです。
『東海道中膝栗毛』の作者は、十返舎一九という人物ですが
この本は、1802年から1814年にかけて初版りされた滑稽本だったのです。
滑稽本とは、町人の日常生活を面白おかしく書いたもので、
現代のコメディのようなもので、『東海道中膝栗毛』は江戸時代を代表する滑稽本だったと言う事になります。
題名の「栗毛」とは栗色の馬のことで、「膝栗毛」とは自分の膝を馬の代わりに使うという意味で使われており、『東海道中膝栗毛』は主人公が徒歩で旅行していった道中の物語と言う事になります。
この『東海道中膝栗毛』は、江戸時代の物語ですが、
当時、伊勢神宮を参拝する「伊勢参り」がとても人気で、
なんと当時の人口のおよそ6人に1人が伊勢参りに出向いていたそうです。
「一生に一度は伊勢参り」という言葉があったように、
人々にとって伊勢参りは憧れの旅だったのです。
また、東海道には各地に宿屋や休憩所ができ、
それらを利用して徒歩の旅を楽しむことが一大ブームとなったのでした。
『東海道中膝栗毛』は、そんな当時の徒歩の旅を伝える物語だと言う事になります。
しかし この伊勢参りは現代でも続いているのですから
日本人のDNAの中に 伊勢参りが刻まれているのではと思ってしまいます。
私もずっと行けてなかったのですが 数年前にやっと伊勢参りが出来た時は
感動したことを覚えています、、
さて
このブームとなった本ですが
その中身とは??????
は
明日へ続く、、、。