EXECUTIVE BLOG

社長&顧問ブログ

2026.3.6

皇室のひな人形

高光産業株式会社

妹尾八郎です。

 

昨日までは 宮廷でのひな人形の飾り方の話しでした、、

 

三月三日の桃の節句になると、日本の多くの家庭でひな人形が飾られます。

これは女の子の健やかな成長を願う日本の大切な年中行事ですが、

実は日本の皇室でも同じようにひな人形が飾られてきました。

たとえば愛子内親王がお生まれになった後も、

ご家族のもとで桃の節句が祝われていたといわれています。

 

皇室の行事というと宮中祭祀のような厳かな儀式を思い浮かべる方も多いですが、

ひな祭りはそのような公式の宮中行事ではなく、

むしろ家庭の年中行事として静かに行われるものです。

 

ですからテレビなどで大きく報じられることは多くありませんが、

女の子の成長を願うという気持ちは一般の家庭と変わりません。

 

そもそもひな祭りは古い時代の「上巳の節句」に由来し、

人形に自分の厄やけがれを移して川に流す「流し雛」の風習から始まりました。

 

その後、人形を飾って女の子の幸せと成長を願う行事へと変わり、

江戸時代になると武家や町人の家庭でも盛んに行われるようになりました。

この文化は当然、宮廷にも取り入れられ、

皇室の女の子である内親王の成長を願う行事として大切にされてきたのです。

 

皇室のひな人形にはいくつか特徴があります。

まず一つは京都の宮廷文化に近い「京雛」と呼ばれる様式が多いということです。

 

京雛は顔立ちが上品で、衣装も古い宮廷装束を模したものが多く、

落ち着いた気品があります。

豪華さを競うというよりも、

長い歴史の中で受け継がれてきた宮廷文化の雰囲気を大切にしているのです。

 

また皇室のひな飾りは必ずしも七段飾りのような大きなものとは限りません。

多くの場合は男雛と女雛の内裏雛を中心とした落ち着いた飾り方で、

金屏風などを背景にした格式ある飾り方が好まれると言われています。

 

これは宮廷文化の中で簡素さと品格を大切にする考え方とも関係しています。

では皇室のひな人形は誰が贈るのでしょうか。

 

一般の家庭では母方の祖父母が贈ることが多いですが、

皇室でも同じような考え方があり、

女の子が生まれた際には外祖父母の側から贈られることが多いと言われています。

 

皇室の場合は特に人形師による特別な雛人形が選ばれることもあり、

日本の伝統工芸の粋が集められることもあります。

 

明治以降の皇室でも内親王の誕生にあわせてひな人形が飾られてきた記録があり、

昭和天皇の時代にも皇女方のためにひな人形が飾られていたと伝えられています。

 

こうした風習を見ると、ひな祭りという行事は特別な身分の人だけのものではなく、

日本人の生活文化として広く共有されてきたものであることがよく分かります。

 

ところで、ひな人形にはもう一つ興味深い違いがあります。

それは男雛と女雛の位置です。

 

京都を中心とする関西では男雛を向かって右に置きますが、

東京を中心とする関東では向かって左に置くことが多いのです。

これは明治時代以降に西洋の礼法が入ってきたことが関係していると言われています。

 

西洋では男性が向かって左側に立つ習慣があり、

これに合わせて関東では男雛を左に置くようになったといわれます。

一方、京都では古い宮廷の並び方を守り、男雛を右に置く伝統が残りました。

 

皇室の文化はもともと京都の宮廷文化を受け継いでいるため、

ひな人形の並び方も京都の伝統に近い形が多いと考えられています。

このように見ていくと、ひな祭りは単に人形を飾るだけの行事ではなく、

日本の歴史や宮廷文化、そして家族の願いが重なった行事であることが分かります。

 

皇室でも一般の家庭でも、女の子の健やかな成長を願うという気持ちは同じです。

三月三日にひな人形を飾るという静かな習慣の中には、

日本人が長い歴史の中で大切にしてきた家族の祈りと文化が今も生きているのです。

高光産業株式会社 公式サイト

https://takamitsu.com/

次の記事へ