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社長&顧問ブログ

2025.12.10

米国の手口

高光産業株式会社

妹尾八郎です。

 

太平洋戦争は 日本軍による真珠湾攻撃によって始まりました。

これが 騙し討ちだとして

米国は リメンバーパールハーバーと国内を団結させました。

 

今日はこれに関する話です、、、。

 

アメリカの歴史を振り返ると、

戦争や武力介入を正当化する際に

「相手が先に攻撃してきた」「卑怯なだまし討ちを受けた」という構図を作り出し、

それを国民の結束や戦意に結びつけていくという流れが、

何度も繰り返されていることに気づきます。

 

国民の感情を刺激し、

「怒り」や「正義感」を背景に戦争へ向かう道筋を整える役割を果たした出来事は

いくつも存在します。

 

まず1836年のアラモ砦事件では、

テキサス独立をめぐりメキシコ軍と対立していたアメリカ人入植者が砦に立てこもり、

大軍に包囲されて全滅しました。

 

本来はひとつの戦闘での敗北にすぎませんでしたが、

アメリカ国内では「無抵抗の仲間が虐殺された」「卑怯な奇襲を受けた」

というイメージが強調されました。

 

そして「Remember the Alamo(アラモを忘れるな)」という言葉が国中に広まり、

怒りが報復戦と領土拡大の原動力となっていきました。

 

次に1898年のメイン号爆沈事件では、

ハバナ港に停泊中のアメリカ軍艦メイン号が突然爆発し、多くの乗員が亡くなりました。

当時は原因がはっきりしなかったにもかかわらず、

新聞は「スペインの攻撃だ」「卑劣なだまし討ちだ」と連日のように書き立て、

政府もそれを否定することなく国民の怒りを煽りました。

 

後の調査では外部からの攻撃を示す証拠はなく、

艦内での自然発火の可能性が高いとされています。

 

しかし当時のアメリカ社会には、

「我々は先に攻撃された」という物語が大きな支持を得て、

結果としてアメリカはスペインとの戦争に踏み切り、

フィリピン・グアム・プエルトリコなどを手に入れることになりました。

 

さらに1964年のトンキン湾事件では、

米軍駆逐艦が北ベトナム軍から攻撃を受けたとされ、

この出来事がアメリカ議会の「トンキン湾決議」につながり、

ベトナム戦争への本格介入を可能にしました。

 

しかし後になって、実際には攻撃が確認されていなかったこと、

レーダー誤認や情報の誇張があったことなどが明らかになっています。

それでもアメリカ政府は

「米軍がだまし討ちを受けた」「安全を守るためには報復が必要」と強調し、

国内の反戦論を押しつぶす形で戦争を拡大していきました。

 

これら三つの事件には、はっきりとした共通点があります。

それは「相手が卑怯な攻撃をした」「アメリカは正義の被害者である」

というイメージを作り、

その物語を国民の心に深く植え付けて戦争を正当化していくという構造です。

 

そしてこの流れは、1941年の真珠湾攻撃でも同じように活用されました。

 

日本は宣戦布告文書をアメリカへ届ける準備を進めていましたが、

外務省内部の手続き遅延により、文書が届けられたのは攻撃開始後でした。

 

この時間のずれをアメリカは強調し、

「日本は卑劣なだまし討ちをした」と国民に印象づけました。

 

国際法上は日本が手続きを取っていたとしても、その事実はあまり知られないまま、

アメリカ国内には「背後から撃たれた」という感情が広がり、

ここでも「Remember Pearl Harbor(パールハーバーを忘れるな)」

というスローガンが生まれました。

 

アラモ砦と同様、怒りの物語が国民の結束を生み、

日本への全面戦争を正当化する力となったのです。

 

また、一部の歴史家は

「アメリカは日本の攻撃を事前に察知していた可能性がある」と指摘しています。

 

日本の暗号はすでに部分的に解読され、

交渉期限が迫っていることもアメリカは把握していました。

 

さらに真珠湾の警戒態勢が緩んでいたことや、空母が偶然不在だったことなど、

説明が難しい状況証拠も残っています。

 

ただし公式には「意図的に攻撃を受けさせた」と断定できる証拠はないとされています。

しかし、

攻撃を受けたという形がアメリカにとって参戦の大義名分となり得たことは確かで、

こうした構造がアラモ砦、メイン号、トンキン湾、

そして真珠湾まで連続していると見る研究者も少なくありません。

 

つまりアメリカには、相手を「先に攻撃した加害者」と位置づけ、

自国を「正義の被害者」とする物語を作り、

それを国民統合や戦争正当化の装置として用いてきた長い歴史があり、

真珠湾攻撃はその典型例として語られることが多いのです。

高光産業株式会社 公式サイト

https://takamitsu.com/