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2025.5.30
高光産業株式会社
妹尾八郎です。
昨日までは各宗教の経典の話しでした。
今日はその中でも 日本の仏教で良く唱えられている
般若心経の話に進みます、、、。
お寺で読まれるお経の中で最も有名と言ってもよい「般若心経」は、
一度は耳にしたことがある方が多いと思います。
仏壇の前で、またテレビや本でもよく紹介されます。
この般若心経は、漢字でたった262文字という短いお経ですが、
その中にはとても深い仏教の教えが詰まっているのです。
般若心経の「般若」とは、
サンスクリット語の「プラジュニャー」を訳した言葉で、「知恵」という意味です。
ただの知識ではなく、私たちが悩んだり苦しんだりする心の根本を見抜く、
本質を見通す知恵のことです。
つまり般若心経とは、「仏の深い知恵のエッセンスを伝えるお経」なのです。
このお経の中心には「空」という考え方があります。
「空」と聞くと、何もない、無のように思えるかもしれませんが、
仏教での「空」は少し違います。
「空」とは、
この世のすべてのものには実体がなく、固定された本質がない、という意味です。
すべてのものは移り変わり、関係し合いながら成り立っていて、
単独で成り立つものは何もないということです。
たとえば
「自分」や「お金」や「悩み」など、私たちは確かなものとして捉えてしまいますが、
実はそれも刻一刻と変化し続け、固定した実体ではないのです。
これが「空」という仏教の核心的な考え方です。
般若心経の中には、「色即是空、空即是色」という有名な一節があります。
これは「形あるものは空であり、空は形あるものでもある」という意味です。
この言葉は、「この世のあらゆるものは空という本質を持っていて、
空はまたあらゆる現象として現れている」ということを伝えています。
つまり
「すべては変化するものだから、執着せず、しなやかな心で生きなさい」
という仏のメッセージなのです。
また、般若心経では、人間を構成する「五蘊(ごうん)」――
つまり身体、感覚、イメージ、意思、認識もすべて空であると説かれています。
これにより、「私」という存在も変化し続けるもので、
固定された「自分」はないということになります。
「自分とは何か」にとらわれて苦しむ必要はなく、
もっと自由な心で生きてよいという教えです。
お経の後半では、「心にとらわれがなければ恐れも生まれない」と説かれます。
私たちは不安や恐れ、怒りや後悔などの感情にとらわれてしまうことが多いですが、
それもすべて空であると理解することで、
苦しみから解放され、穏やかな心で生きられるようになると仏教は教えてくれます。
そして般若心経の最後には、
「ギャーテーギャーテー、ハーラギャーテー、ハーラソーギャーテー、ボージーソワカ」
という、不思議な響きの言葉が出てきます。
これはサンスクリット語のマントラ(真言)で、
「一緒に悟りの岸へ渡っていこう」という意味の祈りの言葉です。
この言葉を声に出して唱えることで、
私たちの心が整い、仏の教えを深く実感できるようになるとされています。
般若心経は、たった262文字の中に、仏教の最も大切な考え方である「空」と、
それによって苦しみから自由になる知恵が込められています。
苦しみの多い世の中で、何かにとらわれて心が乱れることもあるかもしれませんが、
般若心経の教えを思い出すことで、
少しでも心が軽くなり、柔らかく、穏やかに生きるヒントになるかもしれません。
今度お寺でこのお経を聞く機会があったら、
「私は何にとらわれているだろうか」と、そっと自分の心に問いかけてみてください。
この短いお経が、あなたの人生の助けになってくれることだと思いますよ。
では このお経なんで あの時しか?????、、、、
の話は
明日に続く、、、。