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2026.3.3

業務用高濃度オゾン水を実現する小型電解セルの開発と 水循環インフラへの応用

髙光産業株式会社 オゾン事業部

 

 

当事業部は、業務用途に適した高濃度オゾン水を小型かつ高効率に生成可能な電解セルの研究開発を進めてきた。特に、実用的なオゾン濃度を安定的に維持しつつ、セルの小型化を実現した点は、装置全体の省スペース化や設置自由度の向上に寄与し、インフラ設備や既存システムへの組み込み適用の可能性を広げている。

本技術は、株式会社長大、東急株式会社とのコンソーシアムにより推進されている、「トイレの水循環」をテーマとした高度水処理システムに採用されている。本システムでは、トイレ排水を含む汚水を、複合発酵処理、UF膜処理といった生物的・物理的浄化プロセスを経て、最終工程においてオゾン水処理を適用することで、再生水の殺菌、脱色、有機物分解の高度化を図っている。当社の小型電解セルは、このUF膜処理後の最終滅菌・高度酸化工程におけるオゾン水生成モジュールとして実装され、再生水の水質安定化および衛生リスク低減に資する機能を担っている。

本プロジェクトシステムは、宮古島における実証実験を通じて、上水使用量の削減効果、薬剤非使用による環境負荷低減、高い衛生性能の持続性などについて一定の有効性が確認された経緯も含め、東京都が主催する「東京ベイeSGプロジェクト」において令和7年度先行事例としても採択されている。さらに、東急株式会社が渋谷に保有するオープンイノベーション施設「SOIL(Shibuya Open Innovation Lab)」にも導入され、実運用環境下における継続的な性能検証および社会実装に向けた検討が進められている。

当社では、これらの実証成果を踏まえ、オゾン水生成電解セルの改良および高度化を進めていて、流量変動環境下における濃度制御安定性の向上、電極寿命特性の改善、メンテナンス負荷の低減、モジュール化による量産適合設計などに取り組み、食品衛生、医療・介護、清掃、物流、建物管理などのBtoB領域における衛生水ソリューションへの展開を検討している。

オゾン技術の有する自然由来の高い酸化力・殺菌力・消臭力といった特性を活かし、薬剤使用量の削減や環境負荷低減に加えて、清掃・衛生業務の省人化による労働負荷低減、食品ロス削減に資する衛生管理手法の高度化、ならびに「クリンリネス品質」と「清潔体感」の向上による利用者満足度の改善といった、複合的な社会価値の創出に貢献する可能性を探っていきたい。

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