EXECUTIVE BLOG
2020.3.23
高光産業株式会社 妹尾八郎です
昨日からの続きです
昨日までは トヨタかんばん方式の話し
そして その仕組みを 弊社のお客様が取り入れるということで
その影響を多大にうけるかもしれないということで
慌ててしまうという話でした。
人間はもともと保守的ですから 今のままで 上手く行ってれば
それがそのまま続けば良いと考えてしまうのです。
しかし これでは 改善が行われません
トヨタのかんばん方式は 徹底的にカイゼンを行い
合理化を進め それで会社の利益に作り替える体質にする方式です。
最初は これが日本式経営だと考えていて 素晴らしいと思っていたのですが
ひとたび それが 自分の身に降りかかるとなると 話は別になってしまうのです
人間と言うものはまことに勝手なものですね
今まで 平穏に過ごしていたところに 例えばごみ焼却場などが出来ると
途端に 反対運動をおこすのです
これが 他の場所だと ごみ焼却場は必要だという顔をしているのに
身勝手なものですね。
痛みが自分自身にくるとなると大騒ぎするのです
弊社のお得意様も このかんばん方式をを取り入れる時は 社内では
相当揉めたようです
特に日用品のメーカーでしたから
自動車の生産とはわけが違う!と 工場の現場は騒ぎますし
営業部隊は 自分の売り上げの為に 手元に在庫がないと そのお得意様から
注文があってからの生産なんてことをしていたら ライバルメーカーに
シェアを取られてしまうと 猛反対されていました。
反対していた多くの方は 会社の方針に納得できず 辞めていかれてました。
しかしこの会社としては 多くの反対があるなか かんばん方式を取り入れる事に
なったのです。
さあ これからが大変です。
取引先のメーカーがこれを推進するとなりますと
弊社の現場も それに合わせて 合理化に向けての施策が取られることになるのです
これは 在庫も減ることになりますし 最悪は
工場直送体制の施策が取り入れられれば 弊社の経営にも大打撃を受けることになるです
冒頭書いたように 今までどおりが一番楽なのに 大きな問題が降ってきたのです。
ここで こちらもごねて 協力をしなければ 多少は 在庫減や直送までの
スピードが鈍化するかもしれません
しかし それで良いのか?と私は考えたのです
協力するためには 社内でも大変な作業が増えますし
それを 一生懸命することが
こちらの命を縮めることになるのです
どうせ 仕事が無くなってしまうのに
そんな事に協力なんかすべきではないという意見も沢山でました。
普通であれば この意見が正しいかもしれません
トヨタのかんばん方式は かなり痛みを伴うものです
それで この方式を取り入れた会社は少ないのです
通常の会社では無理かもしれません そこに強力なリーダーシップが無ければ
推進できないくらいの施策です。
もし これを導入することで 今までのお得意様をなくしたり 消費者が離れてしまうかもしれないと 考えると なかなか 積極的な導入は難しくなるのです。
自動車のような企業では成功しても 日用品や食品メーカのように
消費者に近い立場のメーカーではこの方式はありえないと説く人も多くいたのです
それで これを推進するためには 強力なリーダーシップが必要となったのです。
弊社の取引先のメーカーは この時 強力なリーダーシップを持ってたかたが
社長をしていました。
その強力な指導の元 かんばん方式導入に向けての施策が開始されたのでした。
その時
私も このまま いやだいやだ と背を向けて問題を先送りするのではなく
この施策を一緒に取り入れカイゼンに向けて協力をしようと考えたのです。
これは 自分の会社の命を縮める事に繋がります。
相手は合理化を進める
進めた結果は 在庫は無くなり配送もなくなるのです。
通常であれば なんとか阻止しようと動くでしょう。
しかし
結論から言うと 結局 一年後には この会社は 工場直送となり
弊社の倉庫には 一つの商品も無くなりました
当然そこから波及する配送も
無くなりました。
結果はこうなるとはわかっていました。
それなのになぜ 私は この方式を一緒になって推進する活動に
協力をしていったのか?
ここでも 常識で考えては思いつかない事を
思いつくのです。
では
当時 どのようにして この時の
危機を乗り越えて行ったのか??
どのような思い付きがあったのか????
それは
明日に続く、、。