EXECUTIVE BLOG
2023.9.26
高光産業株式会社 妹尾八郎です
昨日からの続きです。
昨日までは タクシーの中で ふと出た会話の中からの話で
大井川の川渡しの話でした。
大井川に 橋がないのは その地区の担ぎ手の権利を
守るためと言うのが裏の話としてあるようです
実際、決められた川渡し場以外の場所を、自ら歩いたり泳いで川を渡ったりした場合には、「間通越し」とか「廻し越し」などといわれ、幕府より厳罰に処せられたようです。
大井川の川越が巨大産業であることは分かりましたが、それでは川越人足を使って実際に大井川を渡るには、どれくらいの料金がかかったのでしょうか?
実は、大井川を渡るときの料金は川の水深によって細かく分けられていたのです。
大井川を渡るには、川渡し場の両岸に設置された川会所に行って
「川札」を購入する必要がありました。
この川札は、川越人足の肩車で渡る場合には1枚、
大きな荷物などがあってもうひとり人足が必要な場合には2枚買う必要がありました。
また、4人で担ぐ蓮台渡しの場合には4枚必要でした。
要するに、川越人足の人数分だけ「川札」が必要になったと言うわけです。
この「川札」1枚を購入するための料金は、
川越人足の体のどの部分まで水深があるかで決まっていたのです。
例えば
水深が川越人足の股の下までだと「股通」となり48文で今のお金で約960円、
褌の帯の下までだと「帯下通」で52文で今の金額で約1040円、
帯の上だと「帯上通」で68文で約1360円、
乳首より下の位置だと「乳通」で78文で1560円、
脇の下までだと「脇通」で94文1880円くらいとなっていたようです
そして脇よりも水深が深くなると、川止めということになりました。
水深が脇の下までの「脇通」のときに蓮台を使って大井川を渡ると、
94文の川札が4枚必要になりますので、合計7520円ということになります。
「脇通」の日に肩車で渡るとなるとお客自身もかなり濡れることになってしまうので、
お金のある人は蓮台を使って優雅に優越感を感じながら渡ったのでしょうね。
しかし ここでも 裏話があるようで
川の真ん中あたりに来た時に わざと この運んでいる蓮台を揺する
悪い人足がいたそうなのです
それで 怖がるお客にたいして 揺れを止めるには もっと金出せと 言っていたと言うのです。
いつの時代も 人の足元をみて 悪い事を考える人間がいるものですね
ここから
ゆすり たかり と言う言葉が出来たと
先日乗ったタクシーの運転手から聞きましたが
あり得そうな話ですね
しかし この ゆすり たかり について調べてみますと
他にも面白い話があるのです
その話は
明日に続く、、、、。