EXECUTIVE BLOG
2021.2.23
高光産業株式会社 妹尾八郎です
昨日からの続きです
昨日までは スポーツ界にも情報戦があると言う話でした。
しかも その情報は一方通行ではなく
双方向で共有してそこから分析を行い戦略を立てることが重要である
と言う話でした。
それを活用しているスポーツが アメリカンフットボールで 米国では
一番人気である事
日本では なんと旧帝国大学の 京都大学が 何度も学生チャンピオンになっており
日本一にもなっていると言う話でした。
そしてその京都大学の部員は 練習があまりできない理科系の学生が多いのにも関わらず
猛者ぞろいの 私学の雄である 関西学院や日本大学を度々破っているのです。
私立大学の選手は 有望な選手を高校から集めているだけでなく 入部後は
殆ど学校の授業には出ずに 練習漬けになっているのですが
京都大学の部員は 授業どころか 理科系は実験が多いので なかなか
練習には参加出来ないのです。
しかし 圧倒的に練習量に勝る私学に勝つために 特殊な練習を行っていたのです
昨日も書きましたが 私学では 練習の時も 精神論が一番に出て
根性だの 気合いが足りない等の罵声を吐きかけながらも歯を食いしばって練習に
耐えて猛訓練を行っているのですが
京都大学は さすがに理科系も多いとあって 対戦相手の 身長体重を
調べ上げて 誰々の対面は185センチ95キロだから まともに体当たりしても
はじき飛ばされてしまう
こちらは165センチ65キロだからどうすれば良いかを 理論的に研究して
相手までの距離 と何度の角度から ベクトルがこう働くので 対格差が
あっても倒すことが出来る みたいな イメージトレーニングに力を入れていたのです。
体育会の練習に サインコサイン やベクトルの話が出て来るとは
流石京都大学だと感心するのですが
事前の情報だけでなく試合中もヘッドコーチが常に作戦を編み出し QBと連携しながら
試合を進めることで日本一のチームになって行ったのです。
実は 私の父親が 京都大学のアメリカンフットボール部の初代キャプテンだったこともありこの話を聞いたのですが
父が 敗戦後日本に帰国して大学に入学した時に 米軍の軍曹がコーチをするので
若い学生にアメリカンフットボールを教えるという事で創部になったそうですが
この時 この情報のやり取りとアメリカンスピリッツを目の当たりにして
これでは 日本は戦争に負けるはずだと愕然としたと言うのです。
アメリカ軍が 情報戦でも優位に立っていましたし 物量もあれば 根性も海兵隊に
代表されるように並大抵ではなかったのです
一方の当時の日本人の常識として 欧米人は根性がないから すぐに逃げ出す意気地なし
だと教え込まれていたのです
終戦間際では 国民に竹やりを持たせて 空に向かって突き上げ それで大型戦闘機の
B29を撃墜しろと命令していたのです
根性で空に居る戦闘機を竹やりで墜落させろ等の命令は 今聞くと笑い草ですよね
しかし それでも当時の日本人はそれを信じて戦っていたのです
そしてそれが当時の常識だったのです
今考えるとあり得ない話だと誰もが思いますね
国力の差を根性で埋めようなんてなんと無謀かと思いますが
単に 米軍は国力が勝っていただけでなく
情報戦で優位に立っていたのです
彼らは 情報の大切さをよく理解していました
戦時中に情報力の差で 日本軍が大負けした戦いがいくつもあります
それは
明日に続く、、。