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社長&顧問ブログ

2020.12.19

A級戦犯とは??

高光産業株式会社 妹尾八郎です

 

昨日からの続きです

 

もうすぐ年明け

令和も3年を迎えようとしています。

 

昭和も 遠い昔の時代になってしまってます。

 

我々世代は 明治 大正時代の方と接することがありましたが

今の若者は 昭和時代が遥か昔の時代の様にとらえています。

 

そうなると 太平洋戦争などは 歴史の一コマで

源平の戦い 関ヶ原の戦い 戊辰戦争 日清戦争 日露戦争

と同程度の歴史上の出来事なんでしょう

 

しかし 私にとりましては 父や祖父も戦争に駆り出されていましたので

直接話を聞くことができたのです

 

私の祖母などは 日露戦争の日本海海戦の砲撃の音が 福岡県遠賀郡芦屋の浜で

聞こえたというのですから

遥か昔の出来事の様には思えないのです。

 

それで だんだん記憶も薄れる中 このように 私が知っている限りの

歴史上の話を書いております、

しばらく続くかもしれませんが いつまた ITの話に戻るかも分かりません

 

今日は 昨日からの続きで 極東軍事裁判の話になります。

この裁判により 7人のA級戦犯が死刑になった事を知っている方がいると思いますが

この

「A級戦犯」は、「戦争ですごく悪いことをした主犯級の人のこと」

を意味する言葉だと思っている方が多いのではないでしょうか?

 

現代でも、何かまずい事が起きたときにその中心となって事件を起こした人や

一番悪いことをした人のことを

「あいつがA級戦犯だ」と言うことがありますが、

「A級戦犯」という言葉を正しい意味で理解しているとは思えないのです。

 

A級戦犯とは

 

第二次世界大戦で日本は敗け 勝った連合国側は、戦後にポツダム宣言に従って、

日本の重要な戦争犯罪人を裁くための裁判を行うことにしました。

日本人による裁判は認めなかったのです。

 

その時に 戦争の犯罪を裁くための法律がなかったので、

まず極東国際軍事裁判所条例を作り、

その第五条(イ)項で戦争犯罪に関して定義を作成して、

それを元にして東京裁判(極東国際軍事裁判)を開いたのです。

先日書いたように

この法律は、「事後法」と言われていて、裁くために作られた法律であり罪状ですから、

違法だと考えられていて 昨日書いたパール判事などはそのことを主張し

被告は無罪だと言っていたのでした。

 

この時に作られた条例には3つの種類の罪が明記されていたのです。

それが

A.平和に対する罪

B.戦争犯罪

C.人道に対する罪

 

英語で作られたこの条例は、ABCに分けて書かれており、

A級戦犯とは、このAの平和に対する罪で有罪となった者を呼ぶ呼び方なのです。

 

つまり、ABCは罪の深刻さでレベル分けされたのではありません。

3つにグループ分けされた罪状のうち、

平和に対する罪のグループをAにしたので、

それを犯したとされる人々がA級戦犯と呼ばれることになったに過ぎません。

AがBやCより罪が重い、という意味はないのです。

 

これにより

7人は 理不尽な事後法により 復讐裁判のように

起訴され死刑になるのですが

 

その起訴までの動きは

どうだった? のかは

 

明日に続く。

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