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社長&顧問ブログ

2026.7.28

左馬

高光産業株式会社

 

妹尾八郎です。

 

昨日は、絵馬の始まりについてお話ししました。

 

京都・貴船神社では、

雨を願う時には黒馬を、晴れを願う時には白馬を神様へ奉納し、

その信心がやがて木の板に描かれた「絵馬」へと

受け継がれていったことの話しでした。

 

馬は古来、日本人にとって神様へ願いを届ける尊い存在だったのです。

その馬にまつわる文化の中に、

もう一つ、とても縁起の良いものがあります。

 

それが 「左馬」 です。

 

商売をされている方でしたら、

一度は木彫りや額に飾られた「左馬」をご覧になったことがあるかもしれません。

 

では、なぜ「左馬」は縁起が良いのでしょうか。

そこには、

日本人ならではの知恵と言葉遊び、そして人生への願いが込められています。

 

まず、「左馬」は、馬の字を左右反転させた縁起文字です。

また 馬を反対から読むと まう になり

「舞」の字に通じると考えました。

 

お祝いの席で舞われる神楽や舞は、喜びや幸せの象徴です。

そこから、

「福が舞い込む」

という願いが生まれました。

 

また、馬には昔からよく知られた習性があります。

人は馬に乗る時、左側からまたがります。

これは武士の時代から受け継がれてきた作法です。

 

そのため、「左から入ったものは出て行かない」という考えが生まれ、

「お客様が入り続ける」

「商売繁盛が続く」

という縁起へと結びついていきました。

 

さらに、

「馬」の字の最後の部分は「止まる」に通じるとも考えられ、

「幸せがここに留まる」

という意味も込められるようになりました。

 

日本人は、ただ幸運を願うだけではありませんでした。

その幸運が末永く続くことを願ったのです。

 

私は、この左馬には、もう一つ大切な教えがあるように思います。

 

幸せは、追いかければ逃げてしまうことがあります。

地位や名誉、お金だけを求めて走り続けると、かえって心は満たされません。

 

しかし、

人を大切にし、約束を守り、感謝を忘れず、

一歩一歩誠実に歩んでいる人のところには、

不思議と良いご縁が集まってきます。

 

昔の人は、それを

「福が舞い込む」

という美しい言葉で表現したのでしょう。

 

左馬は、「楽をして幸せになれる」というお守りではありません。

誠実に生きる人のもとへ、幸運が自然と集まってくることを教えてくれる、

日本人の人生哲学なのですね。

 

だからこそ、商売をされる方々は左馬を大切にしてきました。

 

お客様とのご縁を大切にする。

信用を積み重ねる。

一度いただいたご縁を末永く育てる。

 

その積み重ねこそが、

本当の商売繁盛につながることを知っていたからです。

 

私は、左馬を見るたびに思います。

人生も商売も、一足飛びに成功するものではありません。

毎日の小さな親切。

毎日の誠実な仕事。

毎日の感謝の積み重ね。

 

その積み重ねが、やがて大きな福となって、

自分のもとへ舞い戻ってくるのです。

 

「福を追う人」になるのではなく、

 

「福が舞い込む人」になる。

 

それが、左馬に込められた日本人の願いであり、

先人たちが私たちへ伝えてくださった、

大切な生き方なのではないでしょうか。

高光産業株式会社 公式サイト

https://takamitsu.com/

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