EXECUTIVE BLOG
2021.3.16
高光産業株式会社 妹尾八郎です
昨日からの続きです
昨日は 話が逸れて
桜田門外の変の現代版の話になりました。
江戸時代の桜田門外の変から150年経った現在 復讐心を煽るような
怪文書が出回ると言う話でしたが
相当当事者にとりましては根が深い問題だったのではつ推測されます
ここで
おさらいの意味で 桜田門外の変を振り返ってみたいと思います。
桜田門外の変とは、1860年3月24日に江戸城に登城するため、
大老の井伊直弼の大名行列が桜田門まであと400mほどのところで、
水戸浪士17人と、薩摩浪士1人により襲撃された事件です。
これにより井伊直弼は討ち取られ、首をはねられます。その間わずか十数分だったといいます。
ここまでは 日本史の授業でも習うのでご存知の方が多いかと思いますが
何故 副将軍家と大老が対立することになったのか?は よほど興味のある方か
日本史を学んだ人しか分かりませんね
大老井伊直弼と、元水戸藩主の徳川斉昭はふたつのことで、対立していたのです。
ひとつは天皇の許可なく日米修好通商条約を幕府が締結してしまったことです
御三家のなかでも水戸藩は尊王攘夷思想で、
この条約締結は海外と通商するということと、天皇の勅許を得なかったということのふたつの意味で許せない事と考えていたのです。
もうひとつは、次期将軍を誰にするかという問題です。
将軍家定には後継ぎがいなかったため、井伊は紀州藩主徳川慶福を推挙し一方斉昭は実子の一橋慶喜(後の徳川慶喜)を考えていました。
斉昭は息子で水戸藩主の慶篤、尾張藩主の慶勝らをともない江戸城に登城、井伊に条約締結について問いただし、難局を乗り切るには一橋慶喜を将軍継嗣にするよう求めました。
しかしここでひとつ問題が発生しました。
当時は、御三家、御三卿の登城日は決まっているのですが、
これを無視して登城(不時登城)をしたため、斉昭は謹慎、慶篤と別の日に登城した一橋慶喜が登城禁止、慶勝を隠居・謹慎するという厳しい処分が下されてしまいます。
また同じころ、13代将軍家定が病のため死去し、
14代将軍には井伊が推していた徳川慶福が就いて、家茂と名を改めたのです。
この処分に憤りを覚えた水戸藩士たちは、朝廷工作に乗り出します。
そして孝明天皇から勅書を得ることに成功するのです。
内容は、
「幕府が独断で条約を調印したのは軽率である。国家の大事は、御三家をはじめ諸大名とも評議して慎重に事に当たるように。」
というものでした。
この勅書その年の干支である戊午をとって
「戊午の密勅」と呼ばれています。
この勅書はまず水戸藩に渡され、その後に幕府に届きました。
このことは天皇が、幕府よりも水戸藩に重きを置いている証拠ともいえました。
水戸藩に戊午の密勅が下されたことをきっかけにして、
井伊直弼は幕府に対して反対する勢力の弾圧を命じます。
これが世にいう「安政の大獄」なのです。
まず密勅に関係したものが逮捕され、その後次々と幕府に批判的な水戸藩士、一橋派の幕臣、諸藩士、公家、儒者、僧侶などが捕らえられていきます。
1年あまりの間に、100人以上が処罰され、8人が死罪になります。
死罪になったもののなかには、
長州藩の吉田松陰や、越前藩の橋本佐内などもいたのです。
このころ水戸藩では幕府に従うべきだという保守派と、井伊直弼を襲撃し、諸藩とともに京都で兵をあげ朝廷を守るという急進派に分かれていました。
そして急進派は薩摩藩に使者を送り、ともに計画を実行しようという盟約を成立させます。
その後水戸の急進派たちは、藩内で保守派の暗殺未遂を起こすなど、活発に行動するようになりました。この事態を重く見た斉昭は、急進派の藩士たちを厳しく処罰することを決定します。
そこで急進派の藩士たちは脱藩して、水戸を抜け出しました。急進派の水戸藩士が集団行動に出ることを恐れた水戸藩は、脱藩した藩士の名前を幕府に伝え、それらを捕らえるように要請しました。
当初水戸藩の浪士たちは、井伊直弼だけではなく、水戸藩に圧力をかけている安藤信正らも同時に襲撃しようと考えていました。ところがあまりの警備の厳しさに、予定していた50人の半分にも到達せず、井伊襲撃のみおこなうことにします。
襲撃に参加するのは水戸藩の脱藩浪士たちでしたが、襲撃を強く望んだ薩摩藩の有村次左衛門だけは参加を認められました。
この薩摩藩の有村次左衛門が 井伊大老の首を落とす張本人で
その子孫が 150年後の 彦根市長選に立候補することになる話が昨日の話でした。
そして1860年3月24日、登城する井伊直弼の大名行列を、17人の脱藩浪士たちが襲撃し、井伊を討ち果たすことに成功します。
これを 世間に言う 桜田門外の変です。
しかし 白昼の襲撃にも関わらずあまり詳細は事は残っていません、
それは 何故なのか??
何故 たった15人の浪士からいとも簡単に襲撃されてしまったのか????
その話は
明日に続く、、。